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2026.08.15

世界のAlbergo DiffusoとGAIAの現在

地域の価値をつなぎ、地域の未来をつくる

ガイアグループではこれまで、蔵王を中心に、空き家・別荘の再生、宿泊、温泉、飲食、農業、福祉、医療、移住、不動産、防災、地域コミュニティを段階的につなぎながら、地域づくりを進めてまいりました。

その重要な仕組みの一つとして取り入れているのが、イタリア発祥の「Albergo Diffuso(アルベルゴ・ディフーゾ)」、そして蔵王で展開する「Ospitalità Diffusa(オスピタリタ・ディフーザ)」です。

今回、世界のAlbergo Diffusoの知見と、GAIAグループが蔵王・宮城県で積み重ねてきた実践を、世界のデータとGAIA自身の実績の両面から整理しました。

資料のテーマは、

「宿泊施設をつくるのではなく、地域の価値をつなぎ直す」

という考え方です。

地域そのものを「滞在の場」にする

Albergo Diffusoは、イタリア発祥の分散型宿泊の考え方です。

地域にある既存住宅、商店、飲食店、体験、住民、地域事業者などをつなぎ、客室を地域に点在させながら、宿泊者を地域へ送り出していく。

そこで生まれる飲食、買い物、体験、交流が、地域内の消費や新たな関係につながっていきます。

資料ではこの考え方を、

「ホテルの中に地域をつくるのではなく、地域そのものを滞在の場として機能させる」

と整理しています。

ガイアグループが蔵王で進めてきた取り組みも、宿泊施設の魅力とともに、その周辺にある温泉、食、農業、自然、文化、商店、人々の暮らしまでをつなぐことを大切にしてきました。

地域を歩き、地域の人と出会い、その土地の日常に触れる。

その時間そのものが、旅の価値になります。

世界のAlbergo Diffusoを数字で見る

Associazione Nazionale Alberghi Diffusi(ADI)の2022〜2026年の横断データでは、平均的なAlbergo Diffusoは、地域内に6〜7棟程度の既存建築が点在し、平均19〜23室、43〜47床程度で構成されています。

年間営業期間は10〜10.6か月、外国人宿泊者比率は49〜52%程度。雇用に占める女性比率は約65%、固定雇用は5〜6名に加えて繁忙期の追加雇用があるとされています。

この姿から見えてくるのは、地域に過度な負荷をかけず、既存資産を活かしながら、通年型で国際的な宿泊需要を受け入れている地域モデルです。

新規事業・新住民・住宅再生へ広がる循環

2026年8月のOsservatorio ADI調査では、Albergo Diffusoが立地する集落において、

新規企業・商店・工房等の誕生 84%

新たな住民の流入 77%

不動産売買・既存住宅再生の増加 71%

といった現象が報告されています。

これらの数値は、調査対象集落の中で当該現象が報告された割合であり、統計的な因果関係を示すものではありません。

そのうえで注目したいのは、宿泊を入口として、

地域消費。

新しい商い。

新しい仕事。

不動産再生。

新しい住民。

へと関係が広がっている点です。

宿泊が地域の中で新しい循環を生み出す仕組みとして機能していることが分かります。

空き家を地域資産へ

Albergo Diffusoでは、既存住宅の活用そのものが地域再生の中心にあります。

2026年Reportでは、約3分の2が賃貸や使用貸借契約によって地域の住宅を活用しているとされ、地域の民間住宅を契約によって活かすモデルが主流です。

空き家や既存住宅を再生する。

宿泊や交流の場として活用する。

そこに人が訪れる。

地域で消費が生まれる。

不動産そのものの価値も再評価される。

この循環が「建てずに再生する」地域モデルを支えています。

この考え方は、ガイアエステート、ガイアディベロップメント、ガイアリゾート、ガイアフーズ、ガイアプランニングが連携して進めてきた取り組みとも重なります。

空き家や別荘を再生し、新しい所有者や利用者を迎え、宿泊や二地域居住の拠点として活かしながら、地域全体へ人の流れを広げていく。

一つの不動産再生から、地域の未来につながる価値を育てています。

宿泊者を地域へ送り出す

Albergo Diffusoの大きな特徴の一つが、地域との共存を前提とした飲食モデルです。

資料14ページでは、宿泊者が地域へ出て、飲食、商店、体験を楽しむことで地域内消費が生まれ、地域全体が受益者となる構造を整理しています。

その核心は、

「宿泊者を地域へ送り出す」

ことです。

ガイアリゾートでも、地域の温泉や飲食、農業、自然、文化との接続を大切にしています。

宿泊者が地域を巡るほど、その土地との接点が増え、地域のファンが育ちます。

地域の暮らし・文化・歴史が、世界から訪れる理由になる

Albergo Diffusoは、国際観光の受け皿としても機能しています。

2022年調査では、外国人宿泊者が増加したADは70%を超え、2022〜2026年の横断分析でも外国人宿泊者比率は概ね49〜52%で推移。2026年Reportでは平均滞在日数が2.8日とされています。

小さな集落であっても、

地域の暮らし。

地域の文化。

地域の歴史。

そのものが、世界から人が訪れる理由になります。

これは、蔵王で海外から多くの宿泊者を迎えてきたガイアリゾートの実感とも重なります。

FROM ITALY TO ZAO

世界のAlbergo Diffusoでは、既存建築の再生、地域消費、雇用、新規事業、住宅再生、新住民流入など、多面的な地域再生の動きが報告されています。

一方、蔵王では「蔵王福祉の森構想」を背景に、Ospitalità Diffusaを地域づくりの重要な仕組みの一つとして育ててきました。

両者が向かう先にあるのは、

「持続可能な地域」

です。

蔵王で育ててきた地域システム

ガイアグループでは、空き家・別荘の再生を出発点に、

宿泊。

温泉。

飲食。

農業。

福祉。

医療。

移住。

不動産。

防災。

地域コミュニティ。

へと、地域の機能を段階的につないできました。

その背景にあるのが「蔵王福祉の森構想」です。

宿泊を入口に、人、仕事、事業、関係、暮らしが地域の中で広がっていく。

ガイアグループでは、この広がりこそが地域づくりの成果であると考えています。

GAIA Resortの現在

2026年時点で、GAIA Resortネットワークは約80棟。

年間宿泊者数は約8万人、そのうちインバウンド宿泊者は約5万人、外国人比率は約60%となっています。

これらはGAIAグループ内部の実績値であり、ADIの調査とは定義・母集団・調査方法が異なります。

世界のADと単純に数値を比較するのではなく、

既存建築を再生する。

宿泊者を地域へ送り出す。

国際的な旅行者を迎える。

地域の食や農業へつなぐ。

新しい住民や関係人口へつなぐ。

という方向性の共通性に注目しています。

世界のADと、蔵王の実践を並べてみる

ADI調査では、世界のADにおいて、

既存建築の再生。

外国人宿泊者の流入。

地域の飲食店・体験との連携。

地域雇用。

新規事業・商店の誕生。

住宅再生・不動産活性化。

新住民の流入。

などが報告されています。

一方、蔵王では、

GAIA Resort約80棟。

年間宿泊者約8万人。

インバウンド約5万人。

飲食・農業・温泉との接続。

福祉・医療・農福連携との接続。

移住・二地域居住との接続。

防災・地域コミュニティとの接続。

不動産再生との接続。

を進めてきました。

規模も歴史も制度も異なりますが、地域システムを動かす仕組みとして多くの共通する方向性が見えてきます。

観光から「暮らし」へ

ガイアグループでは、蔵王町での移住支援にも長く取り組んできました。

これまで運営に参加している蔵王移住相談室での実績は、

移住相談 616件

実際の移住 107世帯

うち二地域居住 58世帯

となっています。

観光で訪れる。

滞在する。

地域との接点が生まれる。

繰り返し訪れる。

関係人口になる。

二地域居住の拠点を持つ。

移住する。

こうした関係の深まりが、これからの地域づくりにとって大きな可能性になります。

すべての方が同じ道を進むわけではありません。

それでも、宿泊が地域との新しい関係を生み出す入口になることは、蔵王での実践から確かに見えてきました。

蔵王の特徴「温泉 × OD」

蔵王山水苑を中心とするGAIAのOspitalità Diffusaには、蔵王ならではの大きな特徴があります。

それが「温泉」です。

ガイアグループでは温泉を、

観光資源として宿泊者の体験価値を高めるもの。

地域住民の日常生活を支えるもの。

宿泊者と住民が交流する場。

高齢者の見守りや健康増進につながるもの。

地域医療との接点。

農業や食文化との接点。

として位置づけています。

つまり、

温泉を「地域で暮らすための社会インフラ」として活かす。

これが蔵王ODの大きな特徴です。

蔵王福祉の森構想

ガイアグループが地域づくりの中心に据えている「蔵王福祉の森構想」。

その中心理念は、

「誰もが安心して暮らせる」

「誰もが役割を果たせる」

です。

概念図では、この理念を中心に、

GAIA Resortによる空き家・別荘再生。

温泉。

移住・二地域居住。

飲食・農業。

農福連携・子ども食堂。

高齢者見守り。

医療・福祉。

不動産再生。

防災・地域コミュニティ。

が一つの循環として配置されています。

一つひとつの事業をつなぎ、地域全体を持続可能な形へ育てていく。

それが蔵王福祉の森構想です。

世界のADと蔵王ODが向かう未来

世界のADと蔵王ODには、それぞれ異なる地域特性があります。

その中で共通しているのは、

既存建築を活かすこと。

宿泊者を地域へつなぐこと。

地域消費を生み出すこと。

新しい事業や雇用につなげること。

住宅再生や新しい住民との関係を生み出すこと。

地域コミュニティを育てること。

です。

そして、その先にある共通の目的地は、

「持続可能な地域」

です。

SOCIAL DEVELOPER――地域の価値をつなぐ

ガイアグループでは、

宿泊。

不動産。

飲食。

農業・農福連携。

医療・福祉。

など、多様な事業を一つの理念でつないでいます。

GAIA Resortは空き家や別荘を再生し、地域への入口をつくる。

ガイアエステート、ガイアディベロップメントは不動産を地域資産として活かす。

ガイアフーズは地域産品や食文化をつなぎ、農業と福祉の接点を育てる。

医療・福祉との連携は、高齢者見守りや健康増進を支える。

それぞれの事業が地域の中でつながることで、地域全体に新しい循環が生まれます。

これが、ガイアグループが目指すSOCIAL DEVELOPERの姿です。

世界のAlbergo Diffusoから学びながら、蔵王という地域が持つ温泉、自然、食、農業、暮らし、福祉、医療を組み合わせ、日本の地域に合った形へ発展させていく。

そして、蔵王で育んできた実践を、宮城県内、全国、さらに世界との交流へとつなげていく。

ガイアグループはこれからも、

地域の価値をつなぎ、地域の未来をつくる。

という考え方のもと、地域の皆さまとともに歩みを進めてまいります。

【参考・関連リンク】

Associazione Nazionale Alberghi Diffusi
「Ospitalità nei borghi: i numeri dell’Albergo Diffuso」
https://www.albergodiffuso.com/ospitalita-nei-borghi-i-numeri-dellalbergo-diffuso.html

Osservatorio ADI
「L’impatto dell’Albergo Diffuso nei borghi」
https://www.albergodiffuso.com/limpatto-dellalbergo-diffuso-nei-borghi.html

ADI Report 2026
https://www.albergodiffuso.com/report-alberghi-diffusi-2026.html

ADI Report 2025
https://www.albergodiffuso.com/albergo-diffuso-report-2025.html

ADI 2022年観光シーズン動向調査
https://www.albergodiffuso.com/alberghi-diffusi-andamento-della-stagione-turistica-2022.html

Albergo Diffuso Far East
https://albergodiffuso.jp/

GAIA Resort公式サイト
https://gaia-resort.net/

ガイアグループ公式サイト
https://www.nszao.co.jp/

ガイアグループ お問い合わせ
https://www.nszao.co.jp/contact/