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2026.09.04

観光を伸ばし、地域の暮らしも豊かにする――過去最大規模の観光庁概算要求と、ガイアグループが蔵王で実践する地域づくり

観光庁が公表した2027年度予算の概算要求額は、過去最大規模となる約1,900億円に達しました。

内訳は、国際観光旅客税を財源とする事業が1,800億円、一般財源が約99億7,600万円です。このほか、東日本大震災からの観光復興に向けた事業として、約5億6,600万円が別枠で要求されています。

観光は、宿泊、飲食、交通、小売、農林水産業、建設、不動産、文化、福祉など、幅広い産業に波及効果をもたらし、交流人口の拡大や地域の雇用創出にもつながる、日本経済を牽引する重要な産業です。

今回の概算要求が大きく拡充されたことは、国が観光を日本の成長戦略と地域政策の重要な柱として位置づけていることの表れであり、その方向性を高く評価しています。

一方で、予算の規模と同じくらい重要なのが、その目的と地域での使われ方です。

これからの観光政策には、旅行者を増やすだけではなく、観光振興と地域住民の生活の質を両立させる視点が不可欠です。

「観光振興」と「住民生活の質」の両立へ

今回の一般財源による概算要求では、「戦略的な訪日プロモーションと住民の生活の質の確保との両立」に約66億7,100万円が計上されています。

また、国際観光旅客税を活用する事業では、オーバーツーリズムの未然防止・抑制、受け入れ環境の整備、地域文化や自然を活用した観光資源の開発、DMOへの支援、スノーリゾートの形成、温泉地に残る廃屋の撤去や再生を含むまちづくりなどが示されています。

観光客が増えても、交通混雑やごみ、騒音、人手不足などによって地域住民の暮らしに負担が生じれば、観光は持続可能な産業にはなりません。

地域の土地や建物が観光客だけのために使われ、住民が必要とする住宅、商店、交通、医療、福祉などが失われていけば、地域そのものの魅力も長期的には損なわれてしまいます。

大切なのは、観光と暮らしを対立するものとして考えるのではなく、観光によって生まれた仕事、収益、人のつながりを、地域の生活基盤の維持と向上へ還元することです。

「観光客が増えたか」だけではなく、「地域で暮らす人が幸せになったか」「新しい仕事や役割が生まれたか」「地域の文化や自然が守られたか」という視点が、これからの観光政策には求められます。

国内交流と二地域居住への支援も大きく拡充

今回の概算要求では、国内交流とアウトバウンドの拡大に向けた予算として、前年度の2.44倍となる約12億2,000万円が要求されています。

国内観光については、観光を通じた関係人口の創出、二地域居住の促進、多様な旅行需要の開拓、国内教育旅行のプログラムづくりなどが盛り込まれました。

観光を一度限りの訪問で終わらせず、繰り返し地域を訪れる人、地域の仕事や活動に関わる人、将来的に移住する人へとつなげることは、人口減少が進む地域にとって大きな意味を持ちます。

旅行者と住民を明確に分けるのではなく、観光、長期滞在、二地域居住、移住、定住という段階を緩やかにつなぐ仕組みが、地域の新たな担い手を育てていきます。

蔵王福祉の森構想は、地域住民の暮らしを出発点としています

ガイアグループが地域の皆さまとともに進めている「蔵王福祉の森構想」は、

「誰もが安心して暮らすことができる地域」

「誰もが地域の中で役割を持つことができる社会」

の実現を目指す地域づくりの構想です。

観光施設を増やすことだけを目的とするのではなく、農業、医療、福祉、宿泊、飲食、不動産、移住、雇用、防災など、地域の暮らしを構成するさまざまな機能を結び、地域全体を持続可能な形へと育てていくことを重視しています。

旅行者に選ばれる地域である前に、そこで暮らす人にとって安心できる地域であること。

地域社会が健全であり、住民の暮らしが守られているからこそ、旅行者にも安心して滞在していただくことができます。

この考え方は、今回の概算要求で示された「観光振興と住民の生活の質の確保との両立」を、ガイアグループが蔵王で先行して実践してきたものでもあります。

アルベルゴ・ディフーゾの仕組みで、地域全体を一つの滞在拠点へ

ガイアグループは、地域に点在する空き家や別荘、既存施設を活用し、地域全体で旅行者を迎える「アルベルゴ・ディフーゾ」の考え方に基づく地域づくりを進めています。

大規模な宿泊施設の中に、食事、買い物、交流などの機能を囲い込むのではありません。

旅行者が地域の宿泊施設に滞在し、温泉に入り、地域の飲食店や商店を利用し、地域の人々や文化に触れることで、観光による経済効果を地域全体へ広げていく仕組みです。

なかでも、ガイアリゾート蔵王山水苑エリアでは、地域の温泉を暮らしと滞在の共通基盤とし、宿泊、飲食、農業、医療、福祉、移住、雇用、地域交流を結ぶ「オスピタリタ・ディフーザ」を展開しています。

温泉を旅行者のためだけの観光資源としてではなく、住民、別荘利用者、二地域居住者、移住者、旅行者がともに利用する地域資源として守り、育てていく取り組みです。

観光によって、地域に必要な機能を維持する

ガイアグループが進める地域づくりでは、それぞれの施設が単独で存在するのではなく、異なる役割を担いながら地域全体を支えています。

「ざおう食堂」は、食を通じて地域住民と旅行者、農業者、福祉事業者などをつなぐ拠点です。

「さかい珈琲 蔵王山水苑前店」では、飲食店としての営業に加え、子ども食堂、高齢者の見守り、農福連携などに取り組んでいます。

「ガイアリゾート Terminal ai」は、遠刈田温泉街において、人、仕事、情報、宿泊、地域資源が行き交うターミナルを目指しています。

さらに、ガイアグループが直営する「ファミリーマート蔵王遠刈田店」は、食品や日用品の販売、各種サービス、防災機能などを担い、地域住民の暮らしと旅行者の滞在を支える地域インフラステーションとして育ててまいります。

観光によって生まれる需要を、空き家や空き店舗の再生、地域の雇用創出、商店や飲食店の維持、農産物の流通、医療・福祉・防災機能の充実へとつなげる。

これが、観光振興と地域住民の生活を両立させるために、ガイアグループが目指している地域循環です。

予算を、地域が自立するための力へ

公的な観光予算は、施設を整備し、一時的に旅行者を呼び込むためだけのものではありません。

地域の事業者や住民が主体となり、支援終了後も継続できる事業と仕組みを育てるために活用されることが重要です。

地域資源を守りながら価値を高め、地域内で仕事を生み、観光による利益を暮らしへ還元する。その循環が生まれてこそ、観光政策への投資は地域の持続可能な未来につながります。

今回発表された約1,900億円は、現時点では2027年度予算の概算要求であり、事業ごとの配分を含め、今後の予算編成過程で決定されます。

ガイアグループは、その内容と今後の展開に期待するとともに、蔵王福祉の森構想の理念とアルベルゴ・ディフーゾの仕組みを通じて、「観光のための地域」ではなく、「地域の未来を豊かにする観光」を引き続き実践してまいります。

観光を伸ばすことが、地域の暮らしを守ることにつながる。

住民、事業者、旅行者が地域資源をともに利用し、支え、次の世代へ受け継いでいく。

ガイアグループは、蔵王からその持続可能な地域モデルの実現を目指してまいります。

株式会社ガイア

代表取締役社長 相澤国弘

関連リンク

トラベルボイス「観光庁の概算要求2027、過去最大規模の約1900億円、国内・アウトバウンドは2.44倍」
https://www.travelvoice.jp/20260828-160418

株式会社ガイア公式サイト
https://www.nszao.co.jp/

蔵王福祉の森構想
https://zao-fukusi.jp/

ガイアリゾート公式サイト
https://gaia-resort.net/