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2026.08.19

不動産・地方議会・取締役会――東京国際大学インターンシップ3日目は、地域を動かす三つの現場を体験

東京国際大学の学生を迎えて実施しているガイアグループのインターンシップは、3日目を迎えました。

この日は、午前中にガイアエステート事業部で不動産実務を学び、午後は蔵王町議会の議事堂を見学。夕方からは白石蔵王駅前のガイア本社で開催された取締役会に同席しました。

不動産事業、地方自治、企業経営という異なる立場から、地域の暮らしと未来に関わる意思決定の現場を一日かけて学ぶ、密度の濃い研修となりました。

ガイアエステート事業部で、不動産の実務を学ぶ

午前中は、ガイアエステート事業部を担当する専務取締役の宇田川から、不動産売買の手続きや営業活動について説明を受けました。

不動産の売買には、物件の調査や価格査定、所有者への聞き取り、購入希望者への提案、契約条件の調整、重要事項の確認、契約、引き渡しまで、多くの専門的な業務があります。

学生の皆さんは、実際の物件見学を通じて、「建物を見る」という行為が単なる内覧ではなく、地域資産の価値を多面的に読み解く作業であることを学びました。建物の劣化状況だけでなく、日当たり、動線、周辺環境、将来の活用可能性など、複数の視点を同時に持つ重要性に気づく姿が見られました。

また、写真撮影やメモを取りながら情報を整理する中で、「感覚的な印象」ではなく「根拠に基づいた評価」が不動産業務の基本であることを実感しました。これは、大学での学びが実務の中でどのように活かされるかを理解する貴重な機会となりました。

不動産営業には、建物や土地に関する知識に加え、売主と買主の双方の背景や事情を理解し、信頼関係を構築する力が求められます。学生からは「数字や条件の裏側に人の生活があることを初めて強く意識した」という気づきもありました。

書類や数字の背後には、そこで暮らしてきた人の時間があり、これから暮らす人の人生があります。物件を扱う仕事は、単なる取引ではなく、人の暮らしと地域の未来をつなぐ社会的役割を持つことを学びました。

空き家や既存住宅を、地域の資産へ

ガイアグループは、不動産を地域づくりの重要な基盤と位置づけています。

人口減少や高齢化が進む地域では、空き家や利用されなくなった別荘が増加しています。一方で、学生たちは「使われていない建物=価値がない」という固定観念が必ずしも正しくないことに気づきました。適切な調査と改修、用途転換によって、建物は再び地域に必要とされる資源へと生まれ変わります。

実際の事例を通じて、空き家が住居だけでなく、宿泊施設、交流拠点、移住の受け皿、福祉や防災の拠点として再活用される可能性を学びました。学生からは「一つの建物が複数の役割を持てることに驚いた」という声もありました。

ガイアエステートによる物件発掘や仲介、ガイア工務店による改修、GAIA Resortによる宿泊運営、蔵王移住相談室による移住支援などの連携を通じて、不動産が単体の資産ではなく「地域循環の起点」となる仕組みを理解しました。

この流れは、温泉基盤型Ospitalità Diffusa(オスピタリタ・ディフーザ)や蔵王福祉の森構想の考え方とも結びつき、「建物を活かすことが地域を活かすことにつながる」という視点を深める学びとなりました。

蔵王町議会の議事堂を見学

午後からは、ガイアグループの専務取締役であり、蔵王町議会議員も務める宇田川に同行し、蔵王町議会の議事堂を見学しました。

議場では、議員席や議長席の配置を確認しながら、議会が単なる会議の場ではなく、住民の意思を形にする制度的な仕組みであることを学びました。学生は「意思決定のプロセスが可視化されていることの重要性」に気づきを得ていました。

さらに、議会事務局長から、地方議会の役割や議会運営の実務について直接説明を受けました。特に、議会が扱うテーマが予算や条例だけでなく、福祉、教育、観光、農業、防災など、生活のあらゆる領域に及ぶことを知り、行政と住民の距離の近さを実感しました。

学生からは「ニュースで見る政治が、実際には日常生活と直結していることが理解できた」「一つの決定が地域全体に影響する重みを感じた」といった声があり、地方自治への理解が大きく深まりました。

ご多用の中、貴重なお話をお聞かせくださった議会事務局長をはじめ、関係者の皆さまに心より御礼申し上げます。

民間企業と地方自治、それぞれの役割

地域づくりには、行政、議会、住民、地域団体、教育機関、そして民間企業が、それぞれの役割を担いながら連携することが重要です。

この日の学びを通じて学生たちは、「どの立場も単独では地域は成り立たない」という構造的な理解を深めました。行政が制度を整え、議会が意思決定を行い、民間企業が事業を通じて実装することで、初めて地域は動き出します。

ガイアグループが目指すソーシャルディベロッパーの役割も、単なる事業展開ではなく、地域課題を事業として解決可能な形に変換し、持続的な仕組みとして社会に還元することにあります。

学生からは「企業も公共性を持つ存在であることを初めて意識した」という気づきもあり、民間と公共の境界を越えた地域づくりの理解が進みました。

取締役会で、法人の意思決定プロセスを体験

夕方からは、白石蔵王駅前にあるガイア本社に移動し、取締役会に同席しました。

取締役会では、各事業の進捗や課題、今後の方針について報告と議論が行われました。学生の皆さんは、経営判断が単なる数字の管理ではなく、「どの事業に資源を配分するか」「どの地域課題に優先的に取り組むか」といった社会的選択であることを学びました。

特に印象的だったのは、午前中に見学した不動産の現場判断が、事業戦略や経営方針に直結している点です。現場の一つひとつの判断が積み重なり、企業全体の方向性を形づくっていることを実感する機会となりました。

学生からは「現場と経営が分断されているのではなく、連続していることが理解できた」「意思決定の重さと責任の大きさを感じた」といった声があり、経営のリアリティへの理解が深まりました。

企業活動が地域の雇用、暮らし、産業、税収に影響を与えることを踏まえ、経営判断が社会的責任と不可分であることを学ぶ時間となりました。

現場から議場、経営の場へ――点と点を線にする学び

インターンシップ3日目は、物件を確認する不動産の現場から始まり、町の方針を議論する議場、企業の方針を決める取締役会へと続きました。

学生たちはそれぞれの場面で、「判断の基準が異なっていても、目的は地域の未来にある」という共通点に気づきました。

不動産の現場では個別の暮らしに向き合い、議会では地域全体の課題に向き合い、取締役会では企業としての責任と持続性に向き合う。それぞれの視点が重なり合うことで、地域社会が立体的に理解できるようになります。

教室での学びが現場でどのように意味を持つのかを体感することは、単なる職業理解にとどまらず、「社会の構造を理解する学び」へとつながりました。

ガイアグループは今後も、地域そのものを学びのフィールドとして開き、学生が社会課題を自らの視点で捉え、行動へとつなげる機会を提供してまいります。

今回の経験が、参加した学生の皆さんにとって、仕事・経営・地方自治を横断的に理解し、地域の未来を主体的に考える第一歩となることを願っています。