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詳細🌱 観光から地域へ ― ガイアグループが描く「漏れない観光」の未
近年、世界中で観光客の往来が戻りつつあります。しかし同時に、観光が地域にもたらす恩恵は必ずしも住民や地元経済に還元されず、外資や大企業、インフラ整備遅れなどによって、地域に利益が「漏れ出す」――いわゆる「経済的リーケージ(leakage)」の問題が浮き彫りになっています。
観光がもたらすはずの雇用や収益が、地元に残らずに消えていく。これは地方にとって、観光振興の大きな落とし穴になり得ます。
その一方で――
✅ 「観光を地域資産に」「地域循環をつくる」観光モデルの重要性
最近では、地域住民をツーリズムの中心に据える手法、いわゆる コミュニティ・ベースド・ツーリズム(CBT) が、国際的にも注目されています。
CBTの特徴は、地元住民が企画・運営に関わり、観光収益を地域内で循環させ、かつ環境・文化・社会の持続性を重視する点にあります。
また、従来型の観光が抱えがちだった「過剰集中」「外部資本偏重」「短期的収益重視」といった課題も避けつつ、地域が“主体”として持続可能な観光の形を構築できる──それが、これからの観光の“あるべき姿”だと、私たちは考えています。
🌿 ガイアグループが実践する「地域循環 × 分散型宿泊 × 福祉」の観光モデル
ガイアグループでは、観光を通して地域を潤すだけでなく、**「地域そのものを観光の受け入れ体制に変える」**アプローチをとっています。
・アルベルゴ・ディフーゾ型 分散宿泊の採用
地域の古民家、別荘、空き家などをリノベーションし、一ヶ所ではなく“地域全体”を宿泊拠点のネットワークとすることで、
- 地域資産の再活用
- 大規模開発による環境圧迫の回避
- 宿泊収益の地域内循環
を実現します。
・福祉 × 雇用 × 地域参加による多様な働き方の創出
高齢者、障がい者、地元若者、移住者など、さまざまな立場の人も参画できる、派遣でも単発でもない“地域の暮らしとしての仕事”を提供。観光による“所得の底上げ”と、地域の包摂性・持続性を両立させます。
・地域資源(自然・農業・文化)と観光をつなぐサイクルの構築
宿泊 × 地元農産物 × 体験 × 地域サービス × 福祉・暮らし。
このような多層的な関係性をつなぐことで、
“外からのお金で潤う観光地”ではなく、
“地域そのものがつくる、持続可能な豊かさ” を目指します。
こうしたアプローチは、まさにコミュニティ・ベースド・ツーリズム(CBT)が理想とする、観光の恩恵を地域内に閉じ込める「リーケージ防止型モデル」に他なりません。
⚠️ なぜ「ただ観光客を増やす」だけでは地域は潤わないのか
ただ観光客数を増やす、宿泊数を伸ばす──。それだけでは、観光が地域に残すべき価値の多くを失いやすい。
- チェーンホテルや外資系ホテルに利益が流出 → 地域外へ資金が抜ける。
- 観光客の集中が、過密・環境破壊・インフラ負荷を生み、地域住民の生活を圧迫。
- 季節や流行に左右されるため、安定性に欠け、地域の経済基盤になりづらい。
こうしたリスクを理解せずに“ただの観光地化”を進めると、結果として地域の疲弊や文化・環境破壊に至ることさえあります。
🌟 「循環する観光」「地域とともに歩む観光」がこれからのスタンダード
世界的な研究や報告でも、**地域住民を中心に据えた観光(CBT)**が、持続可能な雇用、貧困削減、文化・環境保全につながる有効な方法と認められてきています。
ガイアグループが目指すのは、まさにこの方向──
「観光を通過させず、地域に“滞留”させ、循環させる」
観光産業と地域社会、人と自然がつながる “新しい時代の観光のかたち” です。
📣 これからも、ガイアグループは地域とともに歩みます
これからも私たちは、以下のような取り組みをさらに深めてまいります:
- 蔵王福祉の森構想を軸とした 分散型宿泊拠点の拡張
- 福祉・農業・地元産業とのさらなる連携による 地域循環の強化
- 地域住民・移住者・旅人をつなぐ 持続可能で包括的な観光コミュニティの形成
- 環境保全、文化継承、地域の誇りを守る サステナブル観光の徹底
観光を、地域を守る・育てる力に変える。
ガイアグループは、これからも“地域との共生”を第一に、挑戦を続けてまいります。
