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詳細「人口が増加している村」から見える、新しいライフスタイル
― 蔵王から広がる、暮らしを起点とした地域づくり ―
近年、特にコロナ禍を経て、「都会からローカルへ」という移住の選択肢が現実的なものとして広がってきました。
リモートワークの定着により、働く場所と住む場所を必ずしも一致させる必要がなくなり、暮らしそのものの質を重視する人々が着実に増えています。
じゃらんリサーチセンター研究員・森 成人氏の調査・考察では、長野県原村という「利便性が高いとは言いにくい村」でありながら、人口が増加している地域に注目しています。その背景にあったのは、「何もないからこそ、ここを選んだ」という移住者の言葉でした。
「何もない」ことが価値になる時代
原村に移住した人々が共通して語ったのは、日常を“働くために最適化された空間”とする都市型の暮らしから離れ、日常そのものをリトリート(回復・再生)の場にするという価値観です。
- 森の近くで暮らしたい
- 家が密集していない場所がいい
- 便利すぎる暮らしは求めていない
こうした声は、単なる自然志向ではなく、生活空間と時間の「逆転」を求める意識の表れだといえます。これは「地方に移る」というよりも、生き方そのものを再設計する選択であり、人口減少社会における一つの明確な答えでもあります。
蔵王町で起きていること ― 蔵王福祉の森構想と移住
この価値観の変化は、私たちガイアグループが長年取り組んできた蔵王町での実践とも深く重なります。
ガイアグループは、蔵王町を中心に「蔵王移住相談室」の運営に関わり、行政・地域・民間が連携した移住促進の取り組みに参画してきました。蔵王町もまた、決して利便性の高い地域ではありません。しかし、森とともにある暮らし、四季の変化を日常で感じられる環境、人との距離が近いコミュニティといった「何もないようで、実はとても豊かな要素」を備えています。
移住希望者の多くが求めているのは、都会の延長線上にある地方ではなく、暮らしの質そのものを問い直せる場所なのです。
ガイアグループの強み ― 有機的に連携する事業群
ガイアグループの特徴は、移住・定住・関係人口の創出を単一事業で行っていない点にあります。
- ガイアエステート:空き家・別荘の再生、住まいの受け皿づくり
- ガイアディベロップメント:地域資源を活かした開発・再生
- ガイアフーズ:食を通じた地域循環、日常の質の向上
- ガイアリゾート:「暮らすように滞在する」体験を通じた関係人口の創出
- ガイアプランニング:構想設計、行政・大学・地域との連携支援
これらが有機的に連携することで、「住む」「働く」「食べる」「滞在する」「関わり続ける」という一連の暮らしの流れを、地域の中で完結させる仕組みを構築しています。
観光から移住へ、移住から定着へ
森氏の記事で紹介されていた原村の事例は、観光や別荘利用を経て、「ここで暮らしたい」という意識に変わっていくプロセスを内包しています。これは、ガイアグループがアルベルゴ・ディフーゾ(点在型宿泊)や農泊、長期滞在を通じて実践してきた流れとも重なります。
まずは訪れる。次に滞在する。やがて関わり続ける。そして暮らす選択肢が生まれる。
こうした段階的な関係性の深化こそが、人口減少社会における持続可能な地域づくりの鍵だと、私たちは考えています。
蔵王から、宮城へ、そして全国へ
ガイアグループは蔵王町だけでなく、宮城県内の他地域とも連携しながら、移住促進・地域再生に関する知見と実践を広げています。
人口が増加している原村の事例が示すように、「何もないこと」は弱みではなく、生き方を問い直せる余白です。私たちはこれからも、蔵王を起点に、暮らし・観光・福祉・農・住まいを横断した取り組みを通じて、持続可能な地域社会の実現に貢献してまいります。
