NEWS
詳細
2025.05.24
ガイアの森便り ~木蔭とせせらぎ、陽だまりと命の営み~
蔵王山麓に広がる「ガイアの森」は、千年の森づくりを志す私たちにとって“生命”の循環が息づく聖域です。
森の入り口では、やわらかな木漏れ日が差し込む紅葉樹の林が訪れる人を迎えます。その奥へと一歩足を踏み入れると、森は深くなり空気が変わります。湿った土の香りと、静寂に包まれます。そこは、シダやモミジガサ、ナルコユリ、ツクバネソウなどがひっそりと芽吹く森閑とした空間です。
谷あいを流れるせせらぎには、ヤマメやカジカガエルが棲み、苔むした石にはテンナンショウやクルマバソウの花がそっと彩りを添えています。雨に濡れた葉がきらきらと光を反射し、そこに命の輝きを見ることができます。
一方で森の斜面へ移動すると陽当たりの良い林へ風景は一変します。ここではイカリソウやシラネアオイが咲き終えた後も、その鮮やかな緑の葉が地表を美しく覆い、ジャコウアゲハやルリタテハが舞う姿を見ることができます。さらに奥の杉林では、さらに静寂な森へと姿を変えます。
紅葉樹林ではコクワガタやノコギリクワガタたちが樹液を求めて活動を始める季節がやってきました。
このように、ガイアの森は「深い木蔭」「澄んだ流れ」「陽だまり」「針葉樹の静寂」と、わずか数百メートルの範囲に多様な環境が共存しています。そのすべてが、私たちの目指す「千年の森プロジェクト」の礎であり、自然と人とが共にある未来の象徴でもあります。
この貴重な自然をこれからも見守り、育んでいけますように。
関連リンク: